~日本リユース機構 会報 第1号(平成18年**月**日送信)~
家電リサイクル法の見直しがスタート
テレビなどのリサイクル料金を先払いにするかどうかなどを検討する、家電リサイクル法の見直しの審議が6月27日から始まり、リユース業界の流通実態を明らかにすべきだなどの意見が出されました。
家電リサイクル法の見直しは、施行から5年後に行われることになっているもので、経済産業省と環境省の審議会の合同小委員会で、リサイクルに携わる団体やメーカーの代表、有識者など25人の委員で議論がスタートしました。
初日の27日には、経済産業省と環境省から現状報告があった後、各委員から現状の問題点が指摘されました。
この中では、
・実態がわかっていない中古家電や廃家電の「見えない」流通を明らかにすべきだ。
・有害な含有物の扱いを検討すべきだ。
・リサイクル料金の徴集方法を検討すべきだ。
・収集・運搬の方法や料金を検討すべきだ。
・引き取り場所の利便性を検討すべきだ。
などの意見が出されました。
審議会では、今後6回の議論を重ね、12月に報告書をまとめることにしています。
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<議事要旨>
平成18年6月28日(火)午後2時~4時
産業構造審議会・リサイクル小委員会・電気・電子機器リサイクルワーキンググループ、
中央環境審議会・廃棄物・リサイクル部会・家電リサイクル制度評価検討小委員会、
第一回合同会合(於・都道府県会館)
(経済産業省・商務情報政策局・豊田正和局長)
家電リサイクル法は施行後5年で再検討すると付則で定められていて、今年は施行6年目だ。評価、検討を行っていただく。
家電リサイクル法は、リサイクルの習慣の定着、リサイクル率の向上、資源循環などの成果があったが、料金の前取り・後取り、品目拡大、離島問題、物流の合理化などの要望が上がっている。
国民生活に直結する大きな問題で、循環型社会という高い視点から議論していただきたい。
(環境省・廃棄物・リサイクル対策部・由田秀人部長)
経済産業省と環境省とが一体となって5年ぶりの見直しを行いたい。
廃棄物をめぐる日本の経験はアジア各国に参考にもなるもので、3Rイニシアチブの観点から、さらにリサイクルを前進させる制度にできればと思う。
(経済産業省・情報通信機器課・環境リサイクル室・塩田室長)
この会合の事務局は経済産業省と環境省が務める。座長は細田委員に一任する。
(細田衛士委員、慶應義塾大学・経済学部教授)
座長を務めさせていただく。
家電リサイクル法は成果を上げているが見直す点もあり、この会合でしっかりバージョン・アップさせたい。個々の利益ではなく循環の立場から忌憚のない意見をいただきたい。
また、経済産業省と環境庁の協調も行かしていきたい。
(牧野征男委員、財団法人家電製品協会・環境担当役員会議・委員長・佐藤芳明委員の代理)
リサイクル量が伸び大きな感動をしており、世界のリサイクル制度で最も成功していると思う。
リサイクル券システムは奇蹟のようにうまく動いているが、こうした新しいシステムを始める場合、インフラの整備が極めて重要だ。
また設計段階からリサイクルしやすいよう努力してきた。DfE(環境適合設計)の普及に家電リサイクル法は有用だ。
(辰巳菊子委員、社団法人日本消費者生活アドバイザーコンサルタント協会・理事)
回収システムの確認が必要。回収システムについて、デポジットはどうか。消費者教育にもなる。
リサイクル率の目標を再検討し、目標を上げるなら費用負担を上げ、目標を上げないなら費用負担を安くすべきだ。
地球環境全体の視点が必要で、稀少金属の回収も大切だ。
公平、公正、透明性が重要だ。
(崎田裕子委員、ジャーナリスト、環境カウンセラー)
法体系の全体像を見据えた議論が必要だ。
リユースがどうなっているのか、議論が必要だ。リユースが法の中に入っていない。中古品を無料で引き取るというチラシも巷では出回っていて、こうした業者が引き取った後どうなっているのか、調査が必要。またリユース品の使用後の廃棄量や輸出量を明らかにすると問題点が見えるのではないか。
不法投棄の量をどう理解するのか、議論が必要だ。
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(以下、省略)